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昨夜は、僕と同年代の古くから音楽活動をしていたメンバーが、数年前から毎年夏に開催している「平和の夕べ」というイベントで唄いました。
きっかけは、僕が秋田市内で唯一呑みにいくスナックで、企画スタッフと知らずに呑んでいて、偶然誘われたのがきっかけでした。
出し物は、広島の原爆関係の詩の朗読や太平洋戦争末期の終戦前日の8月14日に米軍の爆撃を受けた秋田市土崎地区の構成詩、反戦のオリジナル曲などです。
僕が自作の反戦歌を心から唄える二つのライヴは、この「平和の夕べ」と6日の「広島青空音楽祭」しかありません。
しかしこの反戦をテーマにしたイベントは、イベント構成の形が古いこと('70年代の反戦集会的な…)、音楽部門の真面目な歌詞とメロディが「歌声活動」の雰囲気が強すぎることなどが、動員方式で来ている若者たちには、聴いてみるほど魅力的ではないと感じられています。テーブルではそういう話がされていました。
実際、飲食をしながらのいわば宴会ライヴですから、お客さんの反応を引きずり出すパフォーマンスが必要です。
アフガニスタン・イラン・イラク・リビアなどの戦争が、テレビで生々しく報道されている今日、原爆の悲惨さや空襲の残虐さを「詩の朗読」「定番なフォークソング」という形で訴えても、身近なモノとは聞いてもらえない様子でした。
僕は、100人ほどの会場はただの宴会になりかけていたので、最後の出演者であることもあり、イラクの戦禍で路上生活をする子供のニュースを見た時に書いた反戦歌の「唄うだけ」と、津波の前の国道45号線の町々の風景が歌詞になっている親しいミュージシャンである五十一さんの「ROUTE 45」を(3曲時間をたっぷり使って)フルバージョン(→後半はマイク無し、特に最後の6番はアカペラ)で2曲を唄いました。
僕の大声とパフォーマンスは、なんとか酔っ払いの注目を集め、かなり集中して聞いてもらえ、僕の役割として最後をなんとか締めくくったと思います。
そういう意味では、このイベントに少しでも役に立てたような気がしますし、ラストに僕の出番をセットしたスタッフの意図もそこだと思うのでよかったです。
「ROUTE 45」 カントリー・ワルツ 五十一
G C Am D7 G・C・G
G C G Em G D7
浄土ヶ浜を過ぎれば 宮古の町が見える
G C G Em D7 G
入り江の奥に広がる町 行き交う舟と船
Em C B7 Em G D7
海辺の道の駅釣りする人々 のどかな風景
C G D7 G C G D7 G
Oh Route 45 登って降りて あの風景を僕は忘れない
山田の湾に浮かぶ 無数のいかだ
浪板海岸吉里吉里越え やがて大槌の町
かすかに聞こえるジャズの調べ 変わらない風景
Oh Route 45 登って降りて あの風景を僕は忘れない
長いトンネル抜ければ 鉄の町釜石
町中に響き渡る 昼を告げるサイレン
五葉下ろしの風が吹く もう冬は近い
Oh Route 45 登って降りて あの風景を僕は忘れない
G C Am D7 G C G
大船渡に入れば 長い長い下り坂
高田の松原左に見て 車は気仙沼
連なるサンマ漁船魚市場 古き良き港町
Oh Route 45 登って降りて あの風景を僕は忘れない
志津川の町はのんびりと 女川を迂回して
北上川を下れば そこは石巻
錨を下ろした大型漁船 明日はどこの海に
Oh Route 45 登って降りて あの風景を僕は忘れない
賑わう松島や松島や 塩釜を廻り
多賀城の町を過ぎれば 杜の都仙台
ケヤキ並木の終着駅 思い出は尽きず
Oh Route 45 登って降りて あの風景を僕は忘れない
Oh Route 45 登って降りて あの風景を僕は忘れない
歌うだけ きよかん
ある日突然愛するものを奪われ 生きることも意味をなさず
神も仏も救えないこの世の中で 数多ある歌に何の価値があるの
砲弾に追われ闇の中息を潜め 地雷を避けながら水桶を運ぶ
戦火の日々を生きる子供たちの目は どんな歌で輝くのだろう
だけどオレは歌うだけ ただ歌うだけ
今日も明日も明後日も 夢のない暮しは果てしなく
傷つき疲れた若者たちに歌は 優しさを伝えられるのだろうか
塞がることのない深い傷を負い 悲しみを押し隠しうつろな笑いを浮かべ
今日を生きる人々の閉ざされた心を 数多ある歌は癒せるのだろうか
けれどもオレは歌うだけ ただ歌うだけ
世界中のあちこちで空の青さや 小鳥のさえずりを歌いあげている
膝をつき倒れ望みも砕かれた人々よ あなたにその歌は伝わるの
世界中のあちこちで人の優しさや みんなの幸せを歌い上げている
膝をつき倒れ望みも砕かれた人々よ あなたにその歌は伝わるの
今日もオレは歌うだけ ただ歌うだけ
あなたの神は憎しみあえと 教えているのかい
あなたの親は殺しあえと 育ててきたのかい
あなたの友は疑いあうのが 生きる知恵だといっているの
あなたの先生は子供たちを 殺せと教えているの
あなたの神はあなたの親は あなたの友はあなたの先生は
平和の歌を子供たちの歌を 歌うことはないのか
だけどオレは歌うだけ ただ歌うだけ
それでもオレは歌うだけ 今日も歌うだけ
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